「私たちは、大学について、果してどれだけのことを知っているのか」――これは、1960年代末に、大学史研究会の創立に集った会員たちが共有した問いであった。以降、大学史研究会では、様々な機会に、この原初の問いに立ち返ったシンポジウムや例会を開催してきた。
今回の例会もまた、原初の問いへの何度目かの回帰ということになるが、別府昭郎会員の新著『大学を問う: 初期大学史研究会のあゆみ』(学文社、2024年)を取り上げる。本書は、著者が、大学史研究会の「初期のあゆみ」を、著者自身の精神的及び学問的成長と重ねあわせて描いた力作である。コメンテータとして、小川智瑞恵会員を迎え、いま再び、大学史研究の課題と展望を模索していきたい。
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